医師として何科を専攻するかは、長い医師生活において重要なポイントとなるので、慎重に決めたいものです。
その際に参考にしたいことに患者の単価がどうかというポイントがあります。
今回は患者の単価が高いのは何科なのかをみていきます。
一番高いのは内科、次に外科、産婦人科
支払基金が提供している単価のデータによると、最も患者の単価が高いのが、内科、そして二番目に外科、そしてさらに三番目が産婦人科となっています。
内科の患者の単価が高くなる理由は、内科で一般的な風邪や胃腸炎といった症状は、症状が重い場合検査を行うので、検査料が加わる事と、また糖尿病などでは特定疾患療養管理料や生活習慣病管理料が加算されることにあります。
外科でもレントゲンなどの検査が発生しやすいので検査量が発生し、また産婦人科では超音波検査などが一般的なので、点数が上がり患者の単価が高くなります。
単価が低いのは皮膚科、耳鼻咽喉科
先ほど反対に一番患者の単価が低いのは、検査をすることが少なく、処置において算定できるものが少ない皮膚科、ついで二番目に耳鼻咽喉科です。
そういうデータを見てしまうとこういった科は割が悪いとも思えますが、他の科に比べて大掛かりな検査の設備を持つ必要がなくなるので開業の時のリスクを抑えられ、また症状が局所的で目に見えていることもあり、診療がスムーズに行えるというメリットがあります。
反対に内科や外科においては設備投資や、患者一人一人の診察時間が長くなる傾向があるので、回転率が悪くなるというリスクもあります。
自分に合った診療科を真剣に考えよう
こうして改めて見て行くと、患者の単価が高くなるにはきちんと理由があることが実感できます。
経営していくときの単価率も大事ですが、診療報酬は診療内容の結果であるので、やはり興味のある科はどの科なのか、得意分野がどちらなのかという基本的な視点を忘れないようにしながら、自分の働き方も想像して総合的に判断していくことが大切です。