遠隔診療(オンライン診療)のメリット・デメリットを考える

Woman In Kitchen Using Laptop - Online Chat with Nurse or Doctor on Screen.

1997年から提唱され、2017年にようやく明確化されて本格的な解禁を迎えた『遠隔診療』。

インターネットを利用してドクターの所在地から遠く離れた場所にいる患者を診療することが可能であることから、オンライン診療とも呼ばれています。

 

遠隔診療のメリット

Remote medicine concept.

そもそも、遠隔診療の構想は「専門医不在のへき地において、通信技術を利用して都会の専門医の診療を受ける」という目的からスタートしました。

つまり、遠隔診療の目的にして最大のメリットは、病院に行かなくてもドクターの診療を受けることができる、専門医不在の地域でも遠く離れた専門医の診療を受けることができるという点です。

医師不在・専門医不在のへき地や離島などに限らず、ちょっとした体調不良くらいでは仕事を休んで受診することができない多忙なサラリーマンでも、空き時間を利用して待ち時間なしで診療を受けられるのであれば、生活習慣病などの予防的な診療にも積極的に取り組むことが可能になります。

患者の利便性を向上させるだけが遠隔診療のメリットではありません。

夜間の当直医が専門外の患者が搬送されてきた場合にほかの病院の専門医からアドバイスを受けたり、手術中に切除した部分を病理医にオンラインで診断してもらうことにも活用できると期待されています。

 

遠隔診療のデメリット

Cardiologist diagnoses online

大いに活用されることが期待されている遠隔診療ですが、実のところ、いまだ医療関係者の半数以上が「遠隔診療は拡大すると予想されるが、自らは参画しないだろう」と考えています。

その最たる理由が「オンライン診療では正しい診察ができるか不安」というデメリットが具体的に解消されていないからです。

まず、遠隔診療では、診察において非常に重要な触診ができません。

さらに、画像診断においては機器の解像度などによっては正確な診断ができなかったり、見落としが発生してしまうリスクも否定できません。

遠隔診療であろうとも診断の全責任はドクターにあるため、直接診療できない患者に対する責任までを負えないというのが正直な感想でしょう。

厚生労働省は、国民の利便性を充実させる遠隔診療を推進する一方で、直接診療を一切行わないことを前提とした遠隔診療を容認するわけではないという微妙な立場に立たされています。

現在のところは、ただちに生命の危険に関わる重篤な症状よりも、生活習慣病などの予防的診療や、ED・AGAなどの生命の危険に直接は関係しないような症状において遠隔診療を積極的に導入することで、直接診療と遠隔診療の使い分けを模索しながら遠隔診療の経験値を積む段階だと言えるでしょう。

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