地方包括ケア、医師の役割とは

地域包括ケア

65歳以上の高齢者の人口が3,000万人を超え、全国民の4人に1人は高齢者という超高齢社会化した日本。

以前から、たくさんの高齢社会に対する施策が打ち出されてきましたが、それを上回る高齢者人口の増加に、暗い先行きを感じる情報ばかりが報じられています。

特に高齢者との関わりが深い医療業界は、高齢社会に対する取組みや施策に対して敏感かつ柔軟に情報収集に努めるべきだと言えるでしょう。

そこで、これから独立開業を目指すドクターが注目すべきは『地域包括ケアシステム』です。

地域包括ケアシステムとは?

かかりつけ医

地域包括ケアシステムとは、厚生労働省が2025年をめどに構築を目指している、高齢者の生活支援システムのことです

認知症などの問題を抱えている高齢者が、できる限り住み慣れた地域で、最期まで自分らしい自立した生活を送ることができるよう、自治体と関係機関が連携して高齢者の生活を支援することを目指しています。

ここで言う『地域』とは、おおむね30分以内にサービスが提供される生活圏内を指し、具体的には中学校の校区をひとつの単位と想定しています。

地域包括ケアシステムでは『住まい』を中心に、医療、介護、生活支援・介護予防をサポートする体制が基本となっており、各地域が自主的・主体的に構築することを目指しています。

 

地域包括ケアシステムにおける医師の役割り

デスクワーク・女医

地域包括ケアシステムにおける医療を最前線で支えるのは、地域で開所しているクリニック、つまり『かかりつけ医』です。

これまでは、急性期大病院を頂点に、回復期病院、かかりつけ医が序列する垂直連携が基本でしたが、地域包括ケアシステムでは、急性期大病院は頂点にありながらも、かかりつけ医・回復期病院・訪問看護・ケアマネージャー・地域包括ケアセンターがともに連携する水平連携が重要になります。

この水平連携は、クリニックの質が高く、入院も可能な有床クリニックも多い現代の日本では比較的容易に実現可能だと言われていることから、かかりつけ医が地域包括ケアシステムにおける医療の中心となることは間違いありません。

地域包括ケアシステムにおけるかかりつけ医は、高齢者の生活の質から最期の時を迎えるまでの全てを支える存在である必要があります。

例えば、内科のかかりつけ医が認知症を抱える高齢者の生活の質を維持するためには、精神科・神経内科・脳神経外科や介護事業者などと連携し学習することで、高齢者の自立した生活を支えるアドバイスを提供することが可能となります。

地域包括ケアシステムにおけるかかりつけ医は、高齢者が自立し最期まで自分らしい生活を送るためのサポートに立つ役割りを担うため、全国の取組み状況や地域ケア会議の事例などを研究・学習に努める姿勢が求められるでしょう。

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