認知症での運転能力判定ソフトを精神科医が開発!~免許返納は本人次第だが、その一助に!

Senior person driving a car

最近は高齢者が車で事故を起こしてしまったというニュースが多く報じられます。

中には認知症の高齢者が運転してしまい死亡事故が起きたケースもあり、高齢者と車とのあり方が問われています。

今年3月には改正道路交通法が施行され、75歳以上の認知症の恐れがある人に対する診断が義務づけられるなど、対策が講じられてきています。

その対策の一つとして、ある精神科医が運転能力を判定するソフトを開発しました。

今回は、その運転能力判定ソフトについてご紹介したいと思います。

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1.開発者は大分の精神科医

認知症の高齢者が車の運転ができるかどうかの判定を手助けする診断ソフトを、大分市の釘宮誠司さんという精神科医が開発しました。

釘宮さんは精神科の専門医として長年はたらき、これまでのべ2000人以上の認知症患者の診療経験がある名医です。

佐賀大学の堀川悦夫教授(専門は認知神経心理学)の協力も得て、認知能力と運転能力の状態をパソコンで自動的に判定してくれるソフトが完成しました。

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2.その中身は?

このソフトウェアは、その日の日付や家族構成など簡単に答えられる70問の問診を分析し、認知症のタイプや重症度を自動で診断してくれます。

また、そのうち40問の問診を抽出して、実際に運転が可能かどうかも判断してくれます。

結果は得点化されてそれによりどうすべきかがわかりますが、ただこれはあくまで「参考にすべき一つの指標」だということ。

定められている「運転免許返納おすすめライン」にある程度の幅を持たせることで、医師の実際にする診断と併せて考慮し総合的な判断の余地を残しています。

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3.運転する権利とのバランス

確かに高齢者による事故は後を絶たず、より充実した対策が必要なのは言うまでもありません。

一方で、高齢者の「運転する権利」を制限しすぎる可能性にも留意しなければなりません。

都市部に住んでいて交通手段に困らない高齢者は免許の返納をしても問題ないかもしれません。

しかし地方部、特に過疎地に済む高齢者にとっては車は生活を支える重要な交通手段になっていることが少なくありません。

30分かけて隣町までいかないと生活必需品が買えない、という人も多くいるのです。

よく「高齢者は早めに免許を返納すべき!」という論調も聞きますが、健康で車に乗るのも問題ないならば、最後は自分の意思で免許を返納するかどうか決めるべきです。

ですが高齢者の方々にも、自分は大丈夫だと思っていても事故を起こしてしまう危険性は高いということをきちんと受け止めて、賢明な判断をしてもらいたいと思います。

 

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