宇宙旅行は人類のロマンです。
今後技術が発達すれば、民間人でも宇宙旅行ができる時代が来るかもしれません。
実際、アメリカのオバマ前大統領は2030年までに火星旅行を実現させると言っていたこともあります。
そんな宇宙に関して怖いデータが発表されました。
それは、高レベルの宇宙線を浴び続けると認知症のリスクが高まるというものです。
1.宇宙放射線は有害?
これまでも宇宙飛行士の健康被害というのはたびたび取り上げられました。
吐き気、おう吐、頭痛、めまい、倦怠感、顔面蒼白、眠気などに襲われるいわゆる宇宙酔いという症状です。
しかしその宇宙酔いの症状は数日すれば回復するものであって、これまで危険だという認識はありませんでした。
ですが、今回カリフォルニア大学の研究で、宇宙に行って宇宙放射線を浴び続けると認知症発症のリスクが高くなるという研究結果が示されたのです。
長期間の宇宙旅行で、高レベルの宇宙線に曝されることで「認知症」を発症するリスクがあることを発表した。
宇宙線、すなわち「高エネルギー荷電粒子」をげっ歯類の動物に照射する実験をしたところ、認知症や精神障害に繋がる脳損傷が発生することがわかったのです。
2.恐怖記憶消去能力の低下も
実験の指揮を執った教授によれば、マウスなどを用いた実験で、脳がもつ「恐怖記憶消去」の能力が低下したことも明らかになったといいます。
嫌な記憶や怖かった記憶を消す恐怖記憶消去の能力が低下してしまうと、不安になりやすくなるそうです。
ただでさえ宇宙酔いのような症状が出て身体的に悩まされるのに、そこに精神的ダメージも加わると考えると宇宙飛行士のリスクはかなり大きいものになります。
このほか、宇宙線の影響で視覚障害や記憶障害が見られたケースもあり、人体への悪影響が懸念されています。
3.宇宙は怖い場所
宇宙旅行は誰もが夢見る壮大な夢だということに相違ありません。
しかし、同時に宇宙に行くということは怖いことだということも認識しておきましょう。
無重力状態の影響によって眼だけの情報に頼るようになると、大脳の機能がおかしくなるという可能性。
骨や筋肉が弱体化して、帰還後車いすが必要になる可能性。
血液、免疫への悪影響。
様々なリスクがあるので、宇宙飛行士は厳しい訓練をして耐性をつけて宇宙へと飛び立っているのです。