どの時代でも「いまどきの若い奴は……」という話は尽きないものです。
医療現場の若い人達を見る指導医たちはどのような感想を抱いているのでしょうか?
いまどきの新人指導と医療現場の実情について今回はご紹介していきたいと思います。
①頭はいいが……
医師になろうとする人は当然医学部を出ていますから頭脳明晰な人が多いです。
反面、「自分は優秀なのだ」と思うプライドが高い人が多く集まる業界でもあります。
頭脳明晰なのはいいが、協調性に乏しかったりコミュニケーション能力が高くない人達に指導医は苦労しているようです。
いくら頭が良くても現場で求められるのは実践力とチームワークです。
そこをわかってもらうような指導がなかなかできないと嘆く指導医も多いそうです。
②特定の科を敬遠する
今の若い医者は「こういう患者さんを助ける!」というよりも医師としての地位や給料、そして労働環境の良さを求める傾向にあるのだそうです。
内科、外科、産婦人科、小児科は他の科に比べて過酷なことが多いようで、産婦人科では近年訴えられるケースが多くなっていることから敬遠されがちだということです。
医業に関して明確な志がない人が目立つため、熱心に指導しても結局他の科に移っていってしまうという例が多くみられるとのことです。
③心が折れやすい
医療は人の命に関わる重大な仕事ですから、当然求められるレベルも高くなります。
当然緊張感を持ってやってもらわなければいけないわけで、指導の際も厳しく指導するのが普通のことです。
しかし今の若い人たちは心が折れやすく、怒鳴られたりキツイ指摘をされたりするとすぐ意気消沈したり、中には辞めるといってこなくなる人もいるそうです。
どのくらいの熱をもって指導すればいいのか、ちょうどいい落としどころに悩む指導医が多いようです。
④優しくすると甘くみられる
心が折れやすいので優しく指導して大事に扱おうとすると、逆に自分が甘くみられるという嘆きも多いです。
先輩というのは普通ある程度威厳があるものなのに、しばらく優しくしていると友達気分で接してこられたり……。
指導の気持ちの入れ具合に困っている指導医が増えているようです。