日本医師会の作成の『医師の職業倫理指針』をどう読むか!?

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日本医師会の『医師の職業倫理指針』は、平成16年に刊行されました。

それ以降の医学・医療の進歩や社会状況の変化に対応して内容が見直されることになり、平成20年に一度改定されました。

その後平成26年6月より再度の改訂作業が本格的に進められました。

そして平成28年に『医師の職業倫理指針(第3版)』として改訂され、新しい職業倫理指針が打ち出されました。

この指針には具体的にどのようなことがかかれているのでしょうか。

今回は、改訂版医師の職業倫理指針の内容についてご紹介していきます。

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①「遺伝子をめぐる課題」を新たな項目として追加

近年、遺伝子医療についての技術が急速に発達してきています。

従来の医療は、具合が悪いと感じて病院に行き、診察を受けて適切な治療を受けるという順序です。

しかしこうした従来の医療が今、遺伝子技術の進歩により大きく変化しつつあります。

すなわち病気になる以前に、その病気になるリスクを遺伝子等から調べて予防や治療が可能になってきたのです。

遺伝子検査の結果を知って、不安、罪悪感、怒りなどを感じる人も多くなるのではと予想されます。

そして雇用や保険における遺伝的差別の恐れもないとはいえません。

他にも、個人情報の守秘義務についても触れられており、遺伝子医療の課題についての内容が多数盛り込まれています。
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②改正個人情報保護法との関連

 

平成 27年の個人情報保護法改正によって、本人の人種、信条、病歴等その取り扱いに特に慎重に配慮しなければならない一定の個人情報、「要配慮個人情報」という項目が設けられました。

要配慮個人情報は、一定の場合を除き本人の同意を得ないで取得してはならないとされています。要配慮個人情報については本人の同意なしに第三者に提供することができないということが規定されたのです。

近年は何かと情報公開が叫ばれ、例えば芸能人の病状を公開しろという声が上がったりしています。

個人情報と報道機関との間の問題、医療機関の厳守すべき守秘義務等についても書かれることとなりました。

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③医療事故調査制度関係の記載

 

平成 26年の医療法改正によって、死亡を伴う医療事故に関して、病院内での医療事故調査が義務づけられ、調査の結果を第三者機関である医療事故調査・支援センターに報告すること、そしてあらかじめ遺族に説明しなけれ ばならないということが義務付けられました。

運用は平成27年から始まっているということで、今後の運営についての留意点や、医師の事故時の対応、再発防止のための考え方など、医療事故に関しての記載が追加されました。

医師として絶対に避けなければいけない医療事故に関して特に留意しなければいけないというニュアンスの文章が多く盛り込まれています。

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