クリニックや診療所を開業したら、今までは以前の勤務先にやってもらっていた色々な事務や手続きを、今度は経営者として自分で行わなければなりません。
それも自分の分だけではなく、そこで働く従業員の分も行う必要があります。
その中で重要なのが社会保険です。
制度や手続きが複雑で、自分で何からどうやったらいいのかわからない方も多いでしょう。
そして時間もかかりますから、自分の仕事をやりながら平行してやるのは大変です。
そこで今回は、忙しくてもできる手続きについてご紹介します。
1.社会保険労務士に代行をお願いする
社会保険の手続きを代行する権限を持っているのは社会保険労務士の資格を持った人だけです。
自分で調べたがよくわからない、手続きに割く時間の余裕がないという人は、社会保険労務士を探して手続きの代行を依頼しましょう。
社会保険の手続きは様々な場面で必要になってきます。
スタッフの入社時・退社時、賞与の支給時、給与の改定時、スタッフが一定の年齢に達したとき等……。
そのたびに必要な手続きを調べてああでもないこうでもない、とするよりも、お金を払って社会保険労務士の方にやってもらったほうが楽です。
自分が忙しくなりすぎると本業の方に影響しかねないので、やはり代行を依頼するのを推奨します。
2.社会保険労務士に依頼することのメリット
煩雑な手続きの代行を一手に担ってくれることももちろんですが、その他法人を経営していく上で必要な労務管理や社会保険に関する相談・指導も行ってくれるという点もメリットとしてあります。
たくさん勉強して社会保険については自分でできる!というレベルまでいって開業する医師の方はそう多くないでしょうから、手続きとともに色々アドバイスをしてくれる人に依頼しておくのは大切なことだと思います。
また、最初のうちは小規模なクリニックで手続きもそこまで大変ではなかったけれども、事業が軌道に乗って人員も増えるとその分手続きも増えて大変になります。
将来的に見ても社会保険労務士との人脈や信頼関係を形成しておくのはプラスになるのではないでしょうか。
3.社会保険労務士の業務の幅は広い!
社会保険労務士は実に多くの法律に精通しています。
労働基準法、雇用保険法、健康保険法、労働契約法、育児・介護休業法等…。
ですから、手続き代行だけではなくて様々な業務をしてくれたり、アドバイスができるのです。
例えば、
・社内規則を整備したい
・助成金を利用したい
・賃金制度をきちんと設計したい
・優秀な人材を確保したい
などの要望にも応えてもらえる可能性があるんです。
困ったときには社会保険労務士!と覚えておいてください。