「集患の失敗=廃業」のリスク
都市圏では3軒に1軒のクリニックが、開業しても5年以内に廃業しているという昨今。
勤務医時代の蓄えを投入し、金融機関から多額の融資を受けてクリニックを開業することもかなりリスキーな時代になってしまいました。
開業後、すぐに廃業してしまうクリニックは、ほぼ全てが「集患がうまくいかなかったから」という理由で廃業しています。
集患がうまくいかない=収入が少ない、という至極簡単な方程式です。
特に、甘い試算で多額の投資をおこない開業したクリニックは、「予想よりも患者が少ない」という単純な理由で短期間のうちに廃業に追い込まれるケースが多いので、集患はクリニック経営において何よりも優先して取り組むべき課題だと認識するべきでしょう。
集患がうまくいかない時に確認したい3つのポイント
せっかく開業したのに、思ったように集患に結びつかないと感じた時にチェックしたい3つのポイントを紹介します。
①来院してくれた患者への呼びかけが不足していないか?
飲食業界では、何もアピールをしない場合のリピーター率は30%程度だと言われています。
驚くべきことに、リピート率の低さの原因は「お店のことを覚えていない」という簡単な理由です。
クリニックもこれと同じで、通院当時は治療したい一心で通っていても治療が終わってしまえばクリニックの存在を忘れてしまうのです。
これでは予防的治療などを用意していても患者が利用したいと感じることはありません。
SNSやメルマガなどのウェブ戦略、ハガキなどのアナログDMで患者が「困っていないタイミング」でも呼びかけを行うことが集患へと繋がります。
②スタッフの魅力が不足していないか?
「あのクリニックには行きたくない」という感想を持つ患者のほとんどが、ドクターを含めたスタッフの対応を理由にしています。
ドクター自身が熱心かつ丁寧な対応を心がけても、治療の緊張感から解放された受付で無愛想な対応を取られると患者は離れてしまいます。
魅力的なスタッフの育成は、集患対策の最重要課題だと言えるでしょう。
③負のクチコミが出回っていないか?
ネットでクリニックを探す患者は、必ずと言ってもいいほどクチコミをチェックしています。
負のクチコミがあれば、患者は簡単にそのクリニックを頭の中から除外してしまいます。
「クチコミなんて気にしない」などと頑なにならず、患者からの通信簿だと考えてこまめにクチコミをチェックしましょう。