開業前に行うべきことは多岐に渡りますが、その中でも“競合分析”は押さえておきたいポイントの一つになるでしょう。
意外と簡単な印象もある“競合分析”ですが、実際には、競合分析をどのようにして行えば良いのか分からないという人や、競合分析してみたが、ちゃんとできているか不安という人も少なくありません。
そこで、ここでは押さえるべき競合分析のポイントについてご紹介します。
ターゲットとなる患者さんや周囲の環境をリサーチする
コンビニやスーパーマーケットを展開する時と同様に、クリニックを新たに開業する際には、周囲の環境やターゲットとなる患者さんについてリサーチする必要があります。
例えば、周囲1kmに耳鼻咽頭科が5件ほど乱立している環境の中、耳鼻咽頭科を専門としたクリニックを開業すると、ターゲットとなる患者さんは分散してしまうものです。
しかし、周囲1kmに耳鼻咽頭科が2件程度であれば、患者さんが大きく分散されるという事態を避けることができるでしょう。
また、競合は何が専門なのか、差別化ができないかも必ず確認しましょう。
このように、開業する前に、開業予定地である周囲の環境をリサーチしてみましょう。
また、開業予定地の住人状況をリサーチしてみるのもおすすめです。
基本的な考え方として、患者さんの来院確率が高い、徒歩10分圏内、半径500~1kmの範囲の人口や性別、年齢層、世帯数、昼間と夜間の人口比率、次にもう少し範囲を広めた比率等を具体的に出し、来院予定患者数を推定してみましょう。
上記を把握しておくことで、どのようなクリニックが求められているか明確になってきます。
立地選びと広告宣伝のポイントとは?
新しくクリニックを設立する場合、立地選びはとても重要なポイントです。
極端な例えですが、開かずの踏み切りを挟んだAクリニックと、商業施設に近いBクリニックでは、Bクリニックに患者さんは集まりやすくなります。
その原因は明白です。
周辺の利便さや人通りの数、線路等の地形の生活動線の寸断等により、患者見込数は大きく変動します。
近くにどのような施設があるかによっても大きく変わりますので、実際にその地域を知っておくことが重要です。
その上で競合よりも良い立地を探しましょう。
また、広告宣伝はチラシをばら撒けば良いというわけではありません。
チラシで競合と差別化ができること等も打ち出さないといけない上に、一時的にチラシをばらまくだけでは効果は薄いでしょう。
広告宣伝を考えた場合には、ホームページの作成をおすすめします。
もちろん、競合となるクリニックのホームページを分析してから作成しましょう。
競合クリニックよりも詳しく、分かりやすいホームページを作ることができると、患者さんからの印象が大きく変わってきます。
まとめ
どれだけ腕の良い医師がクリニックを開業したとしても、患者さんが来院してくれなければ意味がありません。
しっかり腕を振るうためにも“競合分析”はしっかりと行い、適した場所に開業するようにしましょう。