クリニックを開業する際にかかる資金は、同じ耳鼻咽喉科でもどんな病院にするのか、によって異なります。
そのため資金を調達する前に、開業したいクリニック像をしっかり考えておくのがおすすめです。
今回は耳鼻咽喉科のだいたいの必要資金について、お話ししたいと思います。
開業時に必要な資金内訳
クリニックを開業する際には、多額の開業資金が必要になるため、院長先生の多くが長期間にわたるローンを組みます。
一般的には、下記のような費用がかかります。
・土地・建物
クリニックの土地や建物、またビルの中に置く場合は賃貸物件など
・医療機器
電子カルテ・レセコン・耳鼻科診療ユニット・X線撮影機器・専用内視鏡など
・医師会入会費
医師会は入会してもしなくてもOK。
お金がかかりますが、医師賠償責任保険などの,入会するメリットも多くあります。
・消耗品
机やいす、待合室に必要なテレビなど
・広告宣伝
ホームページ開設やチラシなど
・運転資金
売り上げが少ない月でも人件費などを賄えるように。
最低6ヶ月分の費用を準備しておくと安心です。
以上が開業の際に用意しておきたい資金の項目です。
開業時にかかる費用とは
・土地建物
クリニックの規模は30~40坪が目安です。
耳鼻咽喉科は患者数が多いとされているので、待合室を広めに取ったりスムーズに診察できるような内装作りが大切です。
大体3000万円~くらいが必要になります。
・医療機器
最低限必要な機器をそろえても2000万円~くらいが必要になります。
また、上記で出てきたように込み合うことが多い科なので、予約システムを導入するなど工夫をした場合、より多くの資金が必要になります。
その他は、医師会に入会する場合、およそ200万円が必要になります。(各医師会によって差があります)
またホームページやチラシ、そして看板など、様々な宣伝方法を活用する場合は300万円くらいで、消耗品は200万円くらいが目安となります。
最後に多めに借りておきたいのが運転資金です。
皆さんご存知の通り、医療費はほとんど保険が適用されるため、即時に手元に入ってくるお金は2~3割程度です。
その差額分の保険収入が入ってくるのは2か月後となっているので、始めの2カ月は2~3割の収入でしのがなければいけません。
そうなると人件費などを支払うのがとても大変になります。
また、クリニックができたことを広く認知されるまでは、患者数もまだまだ少ないはずです。
資金が足りずにクリニック運営が難しくならないように、運転資金はなるべく多めに借りておくのがベストです。
失敗しない資金調達を
このように、開業資金にはこれだけのお金がかかります。
資金調達をする際は借入額の5%~10%の自己資金があると良いとされています。
開業をお考えの方は、余裕のある資金調達を。