開業を目指すドクターの中には「夫婦そろってドクターで一緒にクリニック開業を目指す」という方もいるでしょう。
夫婦でクリニックを開業することを夢としているドクター夫婦に注意していただきたいポイントをまとめました。
これから夫婦でクリニックを開業しようと考えているドクター夫婦は、ぜひ参考にしてください。
夫婦でコンパクトな経営を目指せばクリニックは堅調に成長する
ひと昔前では、夫婦でクリニックを開業することは避けられる風潮がありました。
夫婦の両方がドクターとして存在することで親族経営・一家経営の気風が強くなるため「スタッフが働きづらく感じてしまう」といわれていたからです。
今でも夫婦経営のクリニックでは「不満を言いづらい」とか「夫婦のどちらかと馬が合わないだけで両方を敵に回してしまう」という問題を抱えているクリニックが存在していることは事実です。
しかし、医療スタッフの人件費をコンパクトに抑えて「外に出ていくお金」を減らすことでクリニックをコンパクトに経営して生き残るという術も間違いではありません。
夫婦で開業することは、クリニック経営を堅調に成長させる方法のひとつとして評価するべきでしょう。
夫婦経営のクリニックでスタッフとの軋轢を防ぐのに有効なのが『経営コンサルタント』の雇用です。
ドクター夫婦とスタッフとの間にコンサルタントが入ることで、ドクター夫婦はスタッフへの要望を伝えやすくなり、スタッフは意見を言いやすくなります。
シフト管理やスタッフの労務関係などドクターの負担も軽減できるので、コンサルタントの雇用は特におすすめです。
夫婦それぞれが確定申告をすることで節税できる
たとえば夫と妻が同じ建物で別々の診療科目を担当し、保健所への開設届も別々に提出していたとすれば、個別の収入となってそれぞれが確定申告をするのか、それとも「生計を一にする」と考えて一方が申告するのかで悩むでしょう。
この場合、夫と妻の収支が明確に区分されていて、一方がもう一方に従属していないことが明らかであれば、生計が一であっても個別に確定申告できます。
個別に確定申告をしたほうが控除額が高くなるため、節税効果も高くなります。
個別に確定申告をするために、開業当初から夫婦の収支を明確に区分するように整備しておくことが肝要です。