医院開業を目指し、いざ開業を迎える際には、これまでに勤務してきた病院を退職することになります。
これからは競合するライバルになるわけですから、関係を強く意識するはずです。
医院開業を迎える際には、これまでの現勤務先との関係をどのように保つべきなのでしょうか?
<退職時は円満を心がけるべき>
現勤務先を退職する際には、必ずしも円満であるわけではありません。
これまでの勤務先で、周囲との関係が良好に保てていたのであれば円満退職が叶うでしょう。
しかし、周囲からの印象が悪い、もしくはドクター自身が周囲に悪い印象を持っていた場合であれば、退職を契機にさらに関係が悪化するおそれがあります。
地域医療の要となるクリニックにとって、周囲のクリニックとの連携を悪化させることは絶対にあってはいけません。
また、現勤務先との関係を悪化させてしまうと、いざ開業に至ったときに、妨害や嫌がらせを受けないとも限りません。
現勤務先の退職時は、関係を悪化させないように心がけましょう。
<競業禁止義務に注意>
医院開業の際に注意しておきたいのが「競業禁止義務」の存在です。
現勤務先との契約において競業禁止義務が課せられている場合、たとえば「開業や転職の場合、半径◯km以内での勤務を禁止する」といった縛りを受けることがあります。
競業禁止義務に違反した場合、賠償金の支払いを求められるだけでなく、せっかく開業したクリニックの経営を妨害されてしまうおそれがあります。
また、契約に明記されていなくても、競業禁止義務は内在するものと考えられるため、現勤務先と診療圏が競合する場所に開業してしまうと、トラブルのもとになります。
医院開業の際に現勤務先とのトラブルを招く原因を作ってしまわないためにも、現勤務先との契約関係などをしっかりと精査しておくべきでしょう。
また、競業禁止義務などによるトラブルを回避するためには、医院開業のコンサルタントのアドバイスを受けるのが賢明です。
開業指導の経験が豊富なコンサルタントのアドバイスやサポートを受ければ、現勤務先との関係を悪化させず、安全な開業を目指すことができるでしょう。