歯科医院開業には物件選びが重要
歯科医院を開業するためにまず選定するのが『物件』です。
戸建なのか、テナントなのか?
市街地なのか、住宅街なのか?
歯科医院に適した物件で開業できるか否かは、歯科医院の経営の明暗を分ける重要なファクターとなります。
歯科医院の開業で成功するための第一歩が物件選びですから、ドクターが思い描く歯科医院像を実現できる物件を慎重に選びたいものです。
歯科医院開業のための3つのポイント
歯科医院の開業に向けた物件選びにおいて重要となる3つのポイントを紹介しましょう。
まず第一に「集患力のある物件」であることです。
駅に近い、幹線道路に沿っているなどの立地は生活動線上にあることから高く評価されます。
交差点や橋の近くなどは集客力の高い商店が集まるテナントが多いので、歯科医院の開業に最適です。
また、大型の複合商業施設などにほど近い、またはその施設内のテナントであれば、施設の集客力に相乗りできる上に駐車場問題も解消できるので、一気に集患力をアップすることができます。
反対に、消費者金融や深夜飲食店が入居しているようなテナントは、昼間は人が避けて通る傾向があるので歯科医院の開業には不向きだと言えます。
第二に「歯科医院の開業に対応できる物件」であることです。
設置を予定しているユニット数に応じた面積が確保できているか、スタッフや患者の動線を妨げない設計か、給排水やバキュームなどの配管を床下に敷設できるだけの天井高が確保されているか、物件の外部に看板を設置できるか、など歯科医院の開業に対応できる物件であるのかを慎重に確認しましょう。
また、物件のオーナーが歯科医院の入居に前向きであることも必須です。
中には医療施設の入居は好ましくないと考えているオーナーもいるので、すでに別の歯科医院が入居している物件は論外としても他の診療科目のクリニックなどが入居している物件であれば、安心して交渉できるでしょう。
第三に「低リスク条件の物件であること」です。
敷金、礼金、保証金、毎月の家賃が開業計画や事業計画の許容範囲を超えているような物件は、思ったように集患が望めないことが多い開業初頭においては大きな負担になります。
また、契約更新や原状回復など、一定期間後や退去時に多額の支払いが発生するような条件にも目を向け、先々のリスクも十分に踏まえて条件を確認しましょう。