TPP法案衆議院通過!?国民皆保険制度はどうなっていくのか?

fotolia_128963555_subscription_monthly_m

TPP(環太平洋パートナーシップ協定)関連の法案が、11月4日午後に開かれた衆議院の特別委員会で採決が執り行われ、自民・公明両党と日本維新の会の賛成で可決しました。

そして、同月10日の午後に開かれた衆議院本会議で採決が執り行われ、自民・公明両党と日本維新の会などの賛成多数で可決されました。

TPP、と聞くと農産物や車などの関税の話を思い浮かべる人も多いと思いますが、薬の特許期間の問題、著作権の問題、外国企業による国家の提訴(ISD条項)など、私たちの暮らしを根底から変える可能性のある項目も含まれています。

そして、実は国民皆保険制度についても多大な影響が出る可能性があるのです。

TPPの成立・発行により国民皆保険制度が変わるかもしれない、という主張もなされています。

そこで今回はTPPと国民皆保険制度の関係についてご紹介していきます。

fotolia_127925930_subscription_monthly_m

①国民皆保険制度とは

現在の日本の医療保険制度は、すべての国民が何らかの公的医療保険に加入し、お互いの医療費を支え合っています。

これが日本の「国民皆保険制度」です。

保険証を持っていけば医療費の何割かの負担で済む、という状態ですね。

これが、なぜTPPの成立により脅かされる危険が出てくるのでしょうか?

fotolia_116475650_subscription_monthly_m

②キーワードは「混合診療」

混合診療とは、簡単に言うと「公的医療保険の対象となる保険診療」と「その対象外である保険外診療」の併用のことを指し、日本では原則として禁止されています。

「沢山お金を払ってもいいので保険外でももっといい治療が受けたい!」と思う人がいるのも確かですが、「より良い医療を受けたいという願いは、同じ思いを持つ他の人にも、同様により良い医療が提供されるべきだという考え」(日本医師会の見解)に基いて、これまで日本医師会・厚生労働省の双方が導入に慎重でした。

しかし、TPPが発行するとこの混合診療の導入を後押ししてしまいかねないのです。
fotolia_96311699_subscription_monthly_m

③どうなる国民皆保険!?

他方、アメリカではこの国民皆保険という制度は今までありませんでした。

そこでオバマ大統領が「オバマケア」と称して国民皆保険を目指しましたが、民間の保険会社を利用している形なので日本のような国民皆保険ではありません。

そのアメリカの民間保険会社は海外でも自由な経済活動をしたいのですが、日本の皆保険制度や混合診療の禁止は実質的な「規制」「障害」になっているといわれています。

それゆえ、日本の医療への混合診療解禁要求をアメリカは強く求めてきました。

そこでTPPの発効でそうした規制を撤廃させてしまおうと目論んでいたアメリカ側ですが、皆さんご存知の通り先日、次期大統領にドナルド・トランプ氏が選出されましたね。

トランプはTPPから脱退すると宣言しており、そうなるとTPP自体の発効も怪しくなってきます。

今後の動向はどうなるかわかりませんが、トランプのTPP脱退発言が実現されればひとまず混合診療解禁の心配はなくなりそうですね。

関連記事